日本人には隠れ肥満が多いと言われています。
しかし、隠れ肥満はリスクが山積みで放っておくわけにはいきません。
健康面への影響を考えれば、しっかり対処しなければいけない問題です。
目次
隠れ肥満の原因を知り正しく対策
20代や若い世代にも多いとされている隠れ肥満ですが、そのまま進むと肥満になります。
しかし、日々の生活の中に肥満につながる原因はあるのです。
様々な要素が重なって隠れ肥満になるので、生活リズムや習慣によって、人それぞれ問題を抱えていることが多いと思います。
ただし、肥満の原因となる根本的な部分では、共通する原因があるのです。
きちんと原因を把握することで、予防もできて解消もできるはずです。
まずはしっかり理解していくところから始めましょう。
隠れ肥満の原因
肥満につながる原因は様々ありますが、どんな人にも共通している5つのポイントをあげてみましょう。
①基礎代謝の低下
人間は誰しも歳をとります。加齢と共に筋肉は減少していきます。
同時に『基礎代謝』が低下していくのです。『基礎代謝』とは人間が呼吸をしたり心臓を動かしたり、などの生命維持のために最低限必要なエネルギーのことをいいます。
成人の基礎代謝平均値
男性:【平均】約1300〜1500kcal/1日
女性:【平均】約1100〜1200kcal/1日
これは仮に寝たきりの状態だとしても、生きている限りは消費するエネルギー量なのです。
しかし、運動不足や老化などの様々な原因によってこの基礎代謝の低下は進んでいきます。
そして、基礎代謝が低下してしまうと太りやすく痩せにくい体質になってしまいます。元々はスポーツマンだったという人でも、関係なく体質は変化していくのです。
②摂取カロリーオーバー
いわゆる暴飲暴食は論外ですが、大人になると食事の管理は緩くなります。
子供の頃であれば朝、晩は親、昼は給食と少なからず健康や栄養を考えた食事をしていましたが、大人になるとどうしても自分の好みや気分で食事を選びがちになってしまいます。
さらにはお付き合いというのもあるので、飲み会や会食などの機会も当然多くなります。もちろんそういった場面では健康や栄養バランスというものは度外視されやすいわけですから、必然的にカロリー過多になりがちです。
特に、お酒を飲む人の場合は食事とは別におつまみなどがあるので、お酒+おつまみのカロリーが危険なのです。
また、女性の場合は「甘いものは別腹」なんて言葉もよく耳にしますが、これも食事以外のスイーツということで同じように危険です。
前述した成人の基礎代謝カロリーが1日で1100〜1500kcalと考えてみると…
(ご飯お茶碗1杯が約300〜350kcal)
おつまみの代表例の『からあげ』が一般的なもので約120kcal/1個
スイーツの代表例『ショートケーキ』が約200〜250kcal/1個
こうやって見てみると、ついついで手が伸びてしまうその一個が命取りなのがわかります。
からあげもショートケーキも、これはあくまで一般的な目安ですから、物によってはこれよりももっとカロリーの高いものもいっぱいあるでしょう。
よほど運動をしているような人ならあまり気にしなくても大丈夫かもしれませんが、運動習慣のない人の場合は基礎代謝が全てですから、これを超えて摂取したカロリーはそのまま蓄積されてしまいます。
③日常のストレス
どんな人でも日常生活の中で様々なストレスの影響を受けてしまいます。
仕事の悩み、家庭の悩み、子育ての悩み…etcと尽きることのないストレス社会ですから、精神的な負担は気がついていない人でも相当かかっています。
それによって自律神経が影響を受けて、特に女性の場合は女性ホルモンのバランスにも影響してしまうのです。
ストレスがかかりすぎると食欲が減退して食べられなくなったり、食生活が不規則になってしてしまうことで自律神経のバランスが崩れてくると、体が脂肪を溜め込もうとして内臓脂肪が増えてしまうのです。
また、私生活の不摂生でも自律神経のバランスが崩れ、太りやすい体質になってしまいます。
④慢性的な便秘
特に女性に多いのが慢性的な『便秘』です。
もちろん男性でも便秘に悩まされている人は少なくないと思いますが、本来、食事などで口から食べたり飲んだりした物は胃、小腸を通り大腸へ送られて便として排出されます。
しかし、便秘になると本来ならば排出されるべき物が長時間体内に停滞するために、余分な脂肪分や糖分などが水分と一緒に体内に吸収されてしまいます。さらには、便秘が続くと宿便がたまってしまいます。この宿便を排出しただけで体重が2〜3kg落ちたという人もいます。
⑤ダイエットのリバウンド
肥満の原因としての意外な落とし穴がダイエットによるリバウンドです。
短期間で急激に体重を落としたり、無理な食事制限などの極端なダイエットによって筋肉量まで減らしてしまった場合は、その後のリバウンドによって体重は元通りでも体脂肪の量が以前より増えてしまったりすることがあります。
そして、こういったダイエットを何度も繰り返しているうちに、筋肉量だけがどんどんと落ちてしまい、いつのまにか太りやすい体質になってしまうのです。
そのため、ダイエットのリバウンドでダイエット前よりも太ってしまう人がいるのです。筋肉量を意識しながら計画的なダイエットをしないと、体のラインも崩れて、さらには太りやすくなるという負の連鎖が起きてしまいます。
まとめ
隠れ肥満の原因は決して大げさなことではないことがわかります。
つまり、誰でもが思い当たるようなとても身近なことのちょっとしたところから肥満が始まっていくのです。そして、「あれっ!?」と思ってから急に無理なダイエットをしても、逆に隠れ肥満の原因になってしまうのです。
だとすれば、まずは上記を踏まえて今の生活を見返してみると、あなたの隠れ肥満の危険度も見えてくるのではないでしょうか?
もし、いくつも当てはまるようなら要注意です!
具体的な解消法はこちらを参照してください。